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【読書メモ】スタバではグランデを買え!

一昔前によく耳にしたこの本をbookoffで200円で買ってきました。

中身はミクロ・マクロ経済学を身近な例で優しく教えてくれる経済学の本でした。

目次

作品詳細

作品名:スタバではグランデを買え!
作者:吉本佳生
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2007年9月13日

スタバではグランデを買え!―価格と生活の経済学 (ちくま文庫)

スタバではグランデを買え!―価格と生活の経済学 (ちくま文庫)

 
こんな人にオススメ
  • 経済学に興味がある人
  • 大学1.2年の経済の予襲復習くらいにはなります
  • 価格がどう決まっているか知りたい人
読むと得られること

経済の知識が手に入りますが、まともに経済勉強したことある人なら新しく得られることもないですし、数学的な知識も手に入りません。いわゆる文系への本です。

読もうと思った理由・期待したこと

前からタイトルで気になっていて、10年もたてばめちゃくちゃ安くなっていたので買うに至りました。

期待したことはスタバのことだったんですが、蓋を開けてみれば経済本で面をくらいましたが、そちらも好きだったし専攻内容だったのですぐ読めましたし、ブログに書けたし、まぁ損はなかったかなと思っています。

要約

第一章~第六章

これらの章は、一貫してミクロ経済の話でした。
物の値段というのは、コストによって決まっていて、どこまでのサービスが欲しいか、どこまでの取引コストを、許容できるかで、商品の値段は決まると言っています。

  • ペットボトルの値段の違いは、決済の速さ・店の遠さなどで決まる。
  • 電化製品の値段は、大量に作ったほうが平均コストが下がるので値段が下がる。最初に工場をつくる(初期の設備投資が高い)ため。
  • DVDの価格が待つほど下がるわけは、熱狂的なファンは高くても買い、安ければ買う人もいて、時間と価格を使いより多くの人に売り、利益を最大化するため。
    価格の決定権が供給者側にあり、情報の非対称性のために出来ること。
  • 携帯料金が複雑なのは、賢くない人から高いお金を搾取するため。
  • スタバのコーヒーの値段のほとんどは、土地代と人件費だから大きいサイズを頼むと、安くたくさん飲めて店側も儲かってwinwin
  • 100均の原価は50円くらい、そこから販売コストで利益は20~30円くらい。
    販売コスト削減のため、値札や教育コストがほぼ0である構造も価格を抑えられているポイント
第七章

格差の話で、マクロ経済学っぽい話になっていきます。

ピケティ的な話で、所得格差と資産格差なら資産の方がわりと重要なんだけど、所得のことばっかり問題視されてるねって話をしている。

所得に関して、努力を評価するのはコストもかかって難しいよね。

資格や容姿だけで、所得に格差はほぼ出ないよっていう論理もちゃんと積んである。

第八章

子供の医療の無償化について

親の時間が、所得に直結している貧乏な家庭の方が時間というコストを使うから、高所得者有利な政策だろうね

最終章

2007年当時のケーススタディーがまとまってます。

感想

最後まで通して読んでみた結果は、ほとんどが経済学の内容で、それを触れたことない人用に分かりやすく噛み砕いて伝えてる印象でした。

たぶん大学1,2年でやるような内容なので、知っておきたいって人にはおすすめできる本でした。
ただ、自分には復習になっただけになってしまいました。

スタバのグランデにしても、飲むことだけに焦点を当てるならグランデでお互いにwinwinの関係かもしれませんが、
スタバでコーヒーを買うことを、場所のレンタル代だと思えば一番小さいコーヒーを買うことが一番よいのではないかと思ってしまいました。

2007年当時のケーススタディーは、少しだけ読む価値があるものもあってよかったと思いました。