トラッキィギャンビィ

投機した時間の軌跡

【読書メモ】ナイルに死す

「ゼロ時間へ」を読んでみて、ミステリーも面白いと思い、図書館で借りてきました。
今度は、長編のミステリーでクリスティーさんの作品の中でも長い作品だったみたいで取っ付きにくいかと思いましたが、世界に入りこみすぐ読めました。

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目次

作品詳細

作品名:ナイルに死す
作者:アガサ・クリスティ
訳:加島祥造
出版社:早川書房
発売日:2003年10月15日
原作発売年:1937年

ナイルに死す (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

ナイルに死す (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

 

あらすじ

 莫大な財産を相続した若き女性、リネット・リッジウェイ。リネットは親友ジャクリーンから婚約者のサイモン・ドイルを奪い取る形で結婚してしまう。二人は新婚旅行でエジプトに赴いた。だが祭文を諦めきれないジャクリーンは、ストーカーのように二人をつけ回し、二人の行き先々に姿を見せるのだった。一方、リネットが突然結婚したことを知った財産管理人のペニントンは大慌てでアメリカからエジプトにやってきた。さらに気むずかしいアメリカ人の大富豪夫人、その親戚でリネットの父親によって破産させられた一家の娘、扇情的な小説で有名な女流作家とその娘など、思惑を秘めたさまざまな人々がエジプトに集結する。やがて彼らは同じ観光船に乗り込み、ナイル川をさかのぼる川旅に出発する。その船上には名探偵エルキュール・ポアロの姿もあった。

 ある夜、ポアロの恐れていた事件が起きた。酒に酔い感情を高ぶらせたジャクリーンが、ついに持ち歩いていた小型拳銃でサイモンの脚を撃ってしまったのだ。さらに翌朝、同じ銃で就寝中の射殺されたリネットの死体が発見された。しかしジャクリーンにはリネットを殺すことは不可能だった。リネット殺害の動機を持つ他の乗客たち、真珠ネックレス紛失事件、さらにポアロと旧知の情報機関員レイス大佐が追う謎のテロリスト……。錯綜した謎を乗せ走る船の中、ポアロは《灰色の脳細胞》を働かせ始めるのだった。

p576の解説からの引用です。

感想 

ミステリーというのは、こんなに中盤に差し掛かるまで殺人という事件が起きないのかと思うくらい、「ゼロ時間へ」としても今回の「ナイルに死す」にしてもの観想です。

なんとなく、訳者のあとがきや解説の部分を読むに、なかなかなさそうな雰囲気ではありそうですね。取っ付きにくい作品から入ってしまってるのかもしれませんね。しかし、そんな2作ですが、僕としてはミステリーが初めてなのか、合ってるのか分かりませんが、のめり込んでしまえています。

最近、名作といわれるような作品に触れるようになりましたが、名作はやっぱりすごいんだなーと言うのが全てに対する正直な感想です。
正直、僕の知識が足らず読みにくすぎて断念した「誰がために鐘は鳴る」以外の作品はすべて作品に引き込まれてしまっています。
時を越える力を持った作品というのは、すごいなぁとしか言えませんね。

「ナイルに死す」は2部構成になっていて、僕は何のために分れているのか理解できませんでしたが、解説によると、第1部の部分がダブルミーニングになっているところがあり、二度目に読むときにより面白くなるとあり、少し時間を置いてからもう一度読もうと思いました。

なんというか、エジプト旅行の様子が目に浮かんで、本は想像力を養うって言葉をけっこう否定してましたが、こんな僕でも少しだけ情景を浮かべられたので、そういう経験がない方など多くの人に読んでほしい一冊でした。