【読書メモ】モチベーション3.0
目次
作品詳細
作品名:モチベーション3.0
作者:ダニエル・ピンク
訳:大前研一
絵:にしざかひろみ
出版社:講談社
発売日:2010年7月6日
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか (講談社+α文庫)
- 作者: ダニエル・ピンク,大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/11/20
- メディア: 文庫
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要約
- モチベーション1.0は、原始的な生存欲求・生殖などに基づいて動くシステム
- モチベーション2.0は、アメとムチによって人を動かすシステム
- モチベーション3.0は、内的動機付け、面白いからやるなどで動くシステム
第1章 モチベーション2.0の盛衰
現在の事業形態、社会的利益の最大化やオープンソース開発などに2.0のシステムは対応できていない。
2.0システムは、現代の研究で人間の非合理性が判明するにつれ、前提すら間違っていることに多くの人が気付き始めている。
第2章 アメとムチが(たいてい)うまくいかない7つの理由
アメとムチの7つの欠陥
- 内的動機付けがなくなる
- かえって成果が低くなる
- 創造性を邪魔する
- 好ましい言動への意欲を消す
- ごまかしや近道、モラルハザードが横行する
- 依存性がある
- 短絡的思考を助長する
報酬を使った方が早くなる場面もある。その判断のフローチャートがこちら。
第3章 タイプIとタイプX
- タイプX...外部からの欲求によってエネルギーを得る2.0のタイプ
- タイプI...内的要因からエネルギーを得る3.0のタイプ
タイプIは、後天的な学習によって習得可能で、金銭や評価をないがしろにするわけではなく、再生可能な資源であり、肉体的にも精神的にも満足できる状態をもたらす。
第4章 自律性
タイプIの行動のために必要な、自律性を確立する4つのT
このうちどれが、特定の個人にとって重要な項目かはわからないが、人の幸福にとって、認知制御が重要な要素であることに変わりない。
第5章 マスタリー
マスタリーには3つの法則がある。
- マスタリーは心の持ち方次第であること、無限に成長できると信じることが必要
- マスタリーは苦痛であること、どんな天賦の才も10年間の厳しい訓練の結果
- マスタリーは漸近線であること、果てしなく完全に近づくこと
マスタリーには、時間を忘れるようなフロー体験も必要、しかしマスタリーを追い求めるほど、現代社会は寛容ではなく、その行動を幼稚で恥ずかしいものと勘違いさせる。
第6章 目的
- 目標...利益を触媒として、目的を最大化し達成すること
- 言葉...人の心を掻き立てるような言葉
- 指針...内的な動機付けを消さないような指針
目的は人生は活性化し、目的は富の最大化では限界が見えている。
上記の3項目が、目的の駆動力ともいえるものである。
感想
すばらしく分かりやすく、簡潔にまとめられていて、いい本っていうのはこういうのだなと久しぶりに思いました。難しい難解な用語もなくすらすら読めます。
僕が、ゲームに対する考え方を前に出しましたが、それとまったく同じ手順こそが、モチベーションを作るためには必要で、これからの社会にもっとも必要な能力だと描いてあり嬉しくなりました。
これから、何か始めたい人、現状に満足していない人は、すぐにでも読むといい本だと思います。
要約した箇所以外にも、実践的この方法の使いかたや、日常での導入の仕方、次に読むといい本や、素晴らしい実績を上げた方なども紹介してくれているので、他の本にも広がり、いいと思います。
僕の要約では、分かりにくかったら、bookoffなどでp.279から読むといいです。そこにこの本のまとめが3ページほどでのっています。