【読書メモ】ATTENTION 「注目」で人を動かす7つの戦 後半
目次
作品詳細
作品名:ATTENTION 「注目」で人を動かす7つの戦略
作者:ベン・パー
訳者:小林弘人
出版社:飛鳥新社
発売日: 2016年3月7日
要約
評判トリガー
人や会社やアイデアをいちいち評価する時間を取れないために人は便利で強力な近道「評価」を使う。「評価」の基軸として次の3つで判断していると言える。
ソーシャル時代において「誠実さ」も重要な評判を維持する要素で、嘘がバレてしまうと全てを失う。心からの謝罪で回避可能かもしれない、今までのような時間が解決というのはもうありえないと思った方がいい。
また「誤解」には、全員に見える形で事実に基づいて誤解を解くことが必要である。
評判を確立するのには20年かかるが、その評判はたった5分で崩れ去る。そのことを頭に入れておけば今後の生き方が変わるはずだ (p.205)
評判は信頼性と価値が具体化したもので、それによって時間をかけるべきものなのか、長期の関心を寄せるべきものなのか決まるため非常に重要なものである。
ミステリートリガー
人には完結したい、させたいという「完結への衝動」がある。これは、「ゼイガルニク効果」「不確実性現象の理論」からも説明がつく。
謎を育てる要素は4つある。
- サスペンス…不確実性を作り、未来を予想可能にすることが着目度をあげる
- 感情移入…新たな情報を提供し続け感情のジェットコースターを動かし続けることが、注目を定着させる
- 予期せぬ展開…この驚きは、脳のドーパミン報酬系を活性化させる
- クリグハンガー…次回までの引きつけとして謎を残すこと
ミステリーは人の好奇心を掻き立て、回答が見つかるまで落ち着かない気分にさせる。使いようによって長期の注目を得る手段として有効である。
承認トリガー
人間にしかない、他人から気づかれたい・認められたい・理解されたいという要求は、認知・評価・共感によって成り立っている。
人が持つ根源的なこの欲求は、注目を集める上で非常に強力なツールである。
- 認知…相互的なものでもあり、多くの人が有名になることを夢見ていることからも根源的な欲求
- 評価…どう思われているか心配な生き物だから評価は注目を払う原動力となる
- 共感…一番強い結びつきを生み、注目を集められる
世界は構ってくれる人を構うようにできている。
まとめ
- 即時・短期・長期の注目を順に燃やしていく
- 「自動」に反応する視覚・聴覚・触覚に訴える
- 「フレーミング」相手の約束事を理解し利用する
- 「破壊」驚き・単純さ・重要性でうまく予想を裏切る
- 「報酬」外的報酬で短期、内的報酬で長期の注目を得る
- 「評判」専門家・権威者・大衆に人は左右される
- 「ミステリー」4つの要素で育てる
- 「承認」認知・評価・承認の本能を使って注目を得る
感想
注目だけにここまで注目して書かれた本ってあんまりないんじゃないかというほど、それだけにコミットして書いてあり、これからのより情報が氾濫する時代に必要なことが今知れてよかったです。もしかしたら、ネットで活動している人はほんで学ばずとも、もうそんなこと当たり前のようにしているのかも知れませんが、僕としては知る由もないことだったので、やっと追いつけてよかったと言う所です。
最後の3つのツールが一番大事になっていくのかなと僕は読んでて思いました。
なぜなら、今でも炎上に対する対応の悪さでミステリーを育ててしまうと言う事件は多いと感じます。この本を読む前から「誠実さ」や「一貫性」と言うものが重要だと考えていたこともあり、やはり方向性は間違えていなかったのだなと安心しました。これも自分で勝手に解釈した「評価」だったり「認知」何でしょうね。
僕が何かをする上で足りないのは、即座の注目を全く使わないことなんだと言うのもわかりました。ブログ間の交流やSNSをうまく使っていくことも、この即座の注目へのリソースを使うことなんだと学べました。
2015年のアメリカのストラテジー+ビジネス誌が選ぶマーケティング部門のベスト書籍と言うこともあり、同年代の人たちにもオススメの本だと言えそうです。会社とかで話題くらいにはできるんじゃないですかね。