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投機した時間の軌跡

【読書メモ】「首から下」で考えなさい

目次

こんな人にオススメ
  • 子供を持つ・持った方
  • 脳と体の関係への理解を深めたい方
読むと得られること
  • メンタルコントロール、ストレスへの対処法
  • 体をどう使うとよいか
読もうと思った理由・期待したこと

最近ちょくちょく見ていたメンタリストDaigoさんのニコ生で体と脳の最近の研究結果が書かれている読みやすい本と紹介されていたので気になり購入しました。

記憶のパフォーマンス向上など最近TOEIC受けようかと思い単語の記憶などをしていたのでそういった方面にも役立つことを期待しました。 

作品詳細

作品名:「首から下」で考えなさい
作者:シアン・バイロック
訳者:薩摩美知子
出版社:サンマーク出版
発売日:2015年7月14日

「首から下」で考えなさい

「首から下」で考えなさい

 

要約

構成

第1章 体が感情をコントロールする
第2章 まず行動、考えるのは後から
第3章 体を動かせば、頭がよくなる
第4章 体を動かして、アイデアとひらめきを手に入れる
第5章 ボディランゲージ――ジェスチャーが思考をサポートする
第6章 他人を理解するために体をつかう
第7章 体をつかって心を動かす―悲劇のヒロインになるのも簡単
第8章 体が「やさしい社会」をつくる
第9章 エクササイズは心も脳も健康にする
第10章 体をつかって心を落ち着かせる
第11章 環境が変わると、考え方も変わる――グリーンマジック

脳と体は相互的に作用しあっている

体は脳のための入れ物と言う考えを否定するために、著者は美容整形の例を挙げます。

ボトックス注射という皺をとるための筋肉を麻痺させる注射の話で、眉間にボトックス注射をするとうつ病に効果があるという事実があります。
これは、わたし達はネガティブな感情を抱くときに必ず表情を伴っていて、眉間に皺を寄せるためで、これがボトックスによって出来なくなるとネガティブな感情まで発生させづらくなるというものです。

他にも、眉間に皺を寄せた状態で物語・絵・漫画を読むといつもより面白く感じられないことや、笑顔でいるだけで幸せな気分になることなど、体の表現する気持ちは脳に伝わることが分かっています。

また逆に脳が体に作用する場合も確認され、恋人に振られた時に痛みを感じるのは、身体的な痛みと精神的な痛みを司る脳の部位が同じなため発生している。

ミラーニューロン

この存在は運動前野が運動を対応していることを確認する実験から偶然発見された。
実験が終わった後、おやつを食べながら実験室に帰るとその食べると言う動作を見た実験後そのままだったサルの運動前野が反応した。サルは静かに座っている状態で。

つまり、人間もそうだが見た動作を心や頭の中で再現していると言うことが分かった。
これは他人を理解しようとするときも同じメカニズムで動作を再現しそこで生まれる感情を感じて共感しているということである。

赤ちゃん

人間は超高性能なシュミレーション装置であるという前提に立つことが大事である。

よちよち歩きの赤ちゃんは、通常一日にサッカーグラウンド一週分動き、一時間に17回は転びながら経験を積んで世の中を知る。
ハイハイも運動として複雑で赤ちゃんの脳と体の発達に影響を与えていると考えられていて、動きながら理解し、考えまた動くという学びのループをしているのが赤ちゃんなのである。

実際、幼児用歩行器を使うと自力で立つという経験が遅れるために運動能力の発達が使わない子に比べて遅くなるというデータもある。
また、オムツも歩くことを阻害するため運動能力の発達を遅らせていると考えられている。

脳と体は相互作用していると言ったとおりに、運動能力が発達している子は記憶力が高いことが分かっている。
つまり、思考が行動を、行動が思考を促し経験を積み記憶力を高めていく。

赤ちゃんの能力の伸ばし方

ここまでをまとめると、赤ちゃんはミラーニューロンを使い行動と思考両方を行うことで経験を積み記憶力を高めて、その経験と記憶を使ってミラーニューロンによって他人の考えや気持ちを理解する存在へと常に勉強している生き物ということになる。

そのため赤ちゃんの能力を伸ばすのであれば、動詞を経験させることが重要となる。
赤ちゃんが何かを取りたいとき、経験からそれがあるほうに手を伸ばす。すると大人がおもちゃを出してくれるというのはよくあることなのではないだろうか。
そうではなく、マジックテープのミトンでも嵌めさせて自分の手で取らせるという経験が赤ちゃんの能力を伸ばすための鍵なのである。

NICHDによると、生後5ヵ月から思春期までの子供を374人を観察した長年の結果として、生後5ヵ月での行動が4歳・10歳になったときのIQや学力に影響を与えていることが判明している。
その行動とは、ハイハイ・頭と方を同時に何秒上げられているか・一人で座れる・ほしいものを手に取れるなどがある。

つまり運動能力こそが赤ちゃんのその後の能力を決めているといっていい。

感想

今回は一部だけをまとめてみました。

私は子供の予定などまったくありませんが、子供を効率よく育てる育成法はなんだか惹かれました。この本の中に数箇所出てくる子供の育成の研究結果は子供の予定がある方には是非読んでもらいたいですね。
別の記事でまとめるのも面白いかもしれませんね。

体が脳に与える影響を理解することで、感情にハックを書けることが出来るようになることなど、とても面白く有用な本であったと思います。

一番嬉しかったのは、最近真剣に取り組んでいる筋トレの効果が書かれていたことですね。運動っは体にいいだけじゃなくて脳にもいいってことが嬉しかったです。
運動をしないと、脳は退化していくのでこれからも筋トレを続けて生きたいと思います。